こんにちは、HSPブロガーのまさちゃんです。今回は「HSPで営業職はしんどい?」というテーマでお話ししていきます。営業職への転職を視野に入れているHSPの方は、結構多いのではないでしょうか。
営業職は会社の売り上げを立てる花形の仕事なので、カッコいいイメージがありますよね。また、歩合給が採用されていることもあるので、頑張った分だけ稼げる仕事というイメージもあるかと思います。とても魅力的な仕事ですよね。
ですが残念ながら、HSPは基本的に営業職には向いていないというのもよく聞く話です。今回の記事では、具体的に営業職のどんな部分がHSPに向いていないのかを詳しく解説していきます。転職で失敗しないためには、マイナス面も知った上で方向性を決めることが大事ですからね。この記事を読んでいただき、自信を持って営業職を目指すのか、やっぱり他の職種を目指すのかの判断材料としていただければと思います。
なお、この記事の内容は転職回数6回の僕が、多くの会社で働いてきた経験をもとに書いています。また、現在キャリアアドバイザーとして働いているので、営業職を辞めた方のお話を聞く機会が結構多いです。そういった話も踏まえた記事になっているので、これから営業職を目指そうと思っている方には参考になる情報がお伝えできるはずです。
物心ついた頃からずっと、なんとなく生きづらさを感じていました。HSPという言葉を知って、「ああこれは特殊能力なんだな」と感じて、少し気が楽になりました。
その後HSPについて色々と調べ、実践しているうちに、自分なりの生きやすい人生を手に入れました。過去の僕と同じ状況で苦しんでいる方に、少しでも生きやすい人生を考える機会となれれば幸いです。
HSPで営業職がしんどい理由は?
冒頭でもお伝えした通り、HSPは基本的に営業職は向いていないです。その理由を詳しく説明していきます。
- ノルマを意識しすぎるから
- 周りと比較されるから
- 相手の気持ちを尊重したいという思いが強いから
- スピードを求められることが多いから
- 電話でのやりとりが多いから
ノルマを意識しすぎるから
HSPが営業職に向いていない理由、1つ目は「ノルマを意識しすぎるから」です。営業職には、ノルマがつきものです。「ノルマなし」と謳っている営業職の求人もありますが、入ってみたら実際にはノルマがあったという話はよく聞きます。
- ノルマはないけど、目標はある
- ノルマはないけど、基本給が低くて歩合給
この辺りが多いですね。営業職が売り上げを立ててくれないと、会社が潰れちゃいますからね。「ノルマ」という名称ではないにしても、何かしらノルマのようなものが設定されていたり、数字に追われる働き方を求められるのが普通です。
こうなってくるとHSPとしては結構きついですね。HSPはゆっくり丁寧に、細部にまでこだわったクオリティーの高い仕事をするのが好きです。そういった働き方ができる仕事だと、周りよりも大きな成果を上げることができるはずです。ですが営業職で数字に追われていると、そんな働き方をしている余裕がなくなってしまいますよね。HSPには向いていないと言えます。
周りと比較されるから
HSPが営業職に向いていない理由、2つ目は「周りと比較されるから」です。営業職は成績がはっきりと数字に表れます。
- あの人が売り上げトップの数字を出した。
- あの人は一番売り上げを上げていない。
- あの人よりあの人の方が数字を上げている。
こんな感じで周りと比較されやすいのが営業職です。もちろん数字を出している人は評価されますし、出さない人は評価されません。めちゃくちゃシビアな世界です。数字を出している人がちゃんと評価されるという意味では、めちゃくちゃ健全な世界とも言えます。
HSPは競争することが嫌いなので、この周りと比較されてしまう環境を苦手に感じる人も多いかと思います。基本的に平和な環境が好きなんですよね、HSPは。なのでこういった競争が必要な環境に身を置くと、目立たないように真ん中くらいの成績を取りに行ったりします。一番成績が悪い人に同情してしまって、その人を助けたくなったりします。その働き方をしていても、数字で評価される営業職の世界では永遠に評価されないです。HSPには向いていないと言えます。
相手の気持ちを尊重したいという思いが強いから
HSPが営業職に向いていない理由、3つ目は「相手の気持ちを尊重したいという思いが強いから」です。営業の仕事は、自分の会社の商品を全力でアピールするだけでなく、ときには様々なテクニックを駆使して相手の心を動かすことが必要になる場面があります。
テクニックの例としては、有名どころだと「ミラーリング効果」を使ったテクニックがありますね。ミラーリング効果というのは、自分と同じ行動を取る相手のことを仲間として認識してしまう習性を利用して、信頼関係を構築しようというものです。相手が飲み物に手を伸ばしたら自分も飲み物に手を伸ばす、相手が笑ったタイミングで一緒に笑う、のような感じで使います。
それから「ダブル・バインド」という方法も有名です。これはAという商品を「買うか買わないか」で迷っている相手に対して、あえてBという商品を提案して「Aを買うかBを買うか」の二択で迷ってもらうというテクニックです。これをすることで「買わない」という選択肢が消せるので、売れる可能性が高まります。
どうでしょう。HSPのみなさんは、これらの方法を使いたいと思いますか?買わせるために相手の気持ちを操作しているようで、気が進まない人が多いのではないでしょうか。HSPは基本的に優しい人が多いので、相手の気持ちを尊重したいという思いが強いです。こういった部分からも、営業はHSPに向いていないと言えます。
スピードを求められることが多いから
HSPが営業職に向いていない理由、4つ目は「スピードを求められることが多いから」です。営業の仕事は、スピードが命です。優秀な営業マンほど、スピード感を大事にすると言われています。例えば営業で行った会社で「こういうことってできますか?」と聞かれたときに、自分だけでは判断がつかない場合は「持ち帰って確認します」と回答したくなるところですが、これだと話が進みが遅くなりますよね。その場でしかるべきところに確認することで、スピードを落とさずに交渉を進められます。「待ち」の時間を減らすことで、相手からの信頼感も得られます。
また、営業メールなどを送る場合にも、なるべく多くの件数を送った方がその後の交渉に発展する相手に出会える可能性も高まります。メールの返信も早いに越したことはないですね。
飛び込み営業にしても、なるべく多くの会社に飛び込むスピード感ある営業マンの方が良い成績が出せる可能性が高いですよね。
先ほども説明した通り、HSPはゆっくり丁寧にクオリティーの高い仕事をするのが得意です。スピードを求められると強みが消えるので、向いていないと言えます。
電話でのやりとりが多いから
HSPが営業職に向いていない理由、5つ目は「電話でのやりとりが多いから」です。全てが全てそうというわけではありませんが、基本的に営業の仕事は電話でのやり取りがとても多いです。外回りが多い営業職であれば、会社用の携帯を渡されている場合が多く、取引先や社内の人たちと頻繁に電話をすることになります。内勤メインの営業もありますが、その場合も電話はかなり使います。かかってきた電話に対して営業する場合もありますし、逆にこちらから1日中電話をかけ続ける営業もあります。お客さんが来店してくるタイプのカウンターセールスであれば電話対応は少なめですが、不動産屋さんの窓口など、結構頻繁に電話でのやり取りが発生するものもありますね。
HSPは電話が苦手な人が多いので、この点はつらいところ…相手の表情や体の動きなどから情報を読み取って会話をするHSPからすると、これらが見えない不安はとても大きいです。また、かかってくる方の電話は自分のタイミングに関係なくいきなり始まる点もきついですよね。やはり営業職はHSP向きではない仕事と言えます。
HSPが電話対応を苦手とする理由については、以前書いた以下の記事に詳しくまとめています。気になる人はチェックしてみてください。
反対に、HSPが営業職に向いている点
ここまででHSPは営業職に向いていない理由を5つ紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。そんなこと言われても、どうしても営業がやりたい!という人もいるかと思うので、ここで1つだけHSPが営業職に向いている点についても紹介します。以下になります。
相手に寄り添える
HSPは共感力が高いので、相手に寄り添った丁寧な対応ができるという強みがあります。この点は営業職にも活かせますね。相手が何を求めているのか、何に困っているのかを的確に把握できれば、相手が満足するできる限りの提案をすることができるでしょう。そうなると当然、信頼も得やすいです。そういった意味では、数を捌くタイプの営業ではなく、相手と長く付き合える営業の方がHSPに向いている可能性が高いですね。
HSPで営業職を目指すときの絶対条件
HSPで営業の仕事をするなら、以下の条件に当てはまるものを選んだ方が良いですね。
自分が良いと思える商品を扱う営業
自分が良いと思っていない商品を相手に売りつけるのは、心が痛みます。優しいHSPにはつらいです。相手と長く付き合える「ルート営業」や、こちらから開拓する必要のない「反響営業」などは、営業の中でもHSP向きではあります。ですがこれらをやるにしても、好きなものを扱っていないときついですよ。
まとめ
というわけで今回は「HSPで営業職はしんどい?」というテーマで記事にまとめました。簡単にこの記事の内容を振り返っていきます。
- HSPで営業職がしんどい理由は?
ノルマを意識しすぎるから
周りと比較されるから
相手の気持ちを尊重したいという思いが強いから
スピードを求められることが多いから
電話でのやりとりが多いから - 反対に、HSPが営業職に向いている点
相手に寄り添える - HSPで営業職を目指すときの絶対条件
自分が良いと思える商品を扱う営業
営業職を目指しているHSPの方にとっては、ちょっと厳しめの内容となってしまいましたね。ですがマイナス面を知った上で転職に踏み切ることで、後になって「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性を大幅に下げられます。この記事を読んだ上でなお営業職を目指したい気持ちが強い方は、きっと営業職で充実した仕事時間を過ごせるでしょう。
反対に営業職はやっぱりやめとこう…となった方も、それはそれで一歩前に進んだのでOKです。むしろ向いていない営業職で苦しむ時間が回避できたのは大きなプラスですね。改めて自分に向いている仕事を探していきましょう。参考情報として、以前書いた「HSPに向いている仕事30選」の記事を以下に置いておきます。ぜひチェックしてみてください。
また、以下の記事も参考になるかと思うので、こちらもあわせてどうぞ。
今回は以上になります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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